💛 収穫の秋 芋掘り
収穫したさつま芋の山 隣の畝に植えてあった大根を試し掘りしてみたのですが、 さつま芋に負けず劣らずふとっちょでした |
先日、少し遅めの芋掘りをしました。2年ぶりの今年は、孫の手も子どもの手も借りずに、私たち夫婦で実行しました。余談ですが、11月22日は「いい夫婦の日」だったようですから、狙ったわけではありませんが、夫婦共同作業のいい日でした。(笑)
芋の葉っぱを取り除いていくと、いたるところにぽっかりと穴が開いているではありませんか。犯人はモグラとみましたが、…。空洞化した穴を掘っていくと、出てくるのは食べ残された芋の皮ばかり。やはり、…。
保育現場にいた頃、芋掘りの時に子どもと一緒に口ずさんでいた歌がありました。
♪でぶいもちゃん つちのなかで なにしてたの
もぐらと おすもうなんか してたのかい ♫
♪ちびいもちゃん つちのなかで なにしてたの
みみずと けんかなんか してたのかい ♫
(まど・みちお 作詞 湯山 昭 作曲)
おいもともぐらがすもうをとるなんて実際にはあり得ない話ですが、でも嘘でも作り話でもない、子どもの想像力を育んでくれるすばらしい歌詞だと改めて今回感じました。
芋掘りと言えば、この歌と同時に読んでいた絵本があります。
「おおきなおおきなおいも」 赤羽末吉 さく・え 福音館書店刊 (1972年発刊 半世紀近く子どもたちに読み継がれてきた絵本です) |
この絵本は、鶴巻幼稚園の市村久子さんの教育実践をもとにつくられたお話です。
楽しみにしていたいもほりえんそくが雨のために1週間延期になってしまったことから、このお話は始まっています。子どもたちは、どんなにがっかりしたことか想像つきますよね。
子どもたちは、言います。
「つまんない つまんない つまんない
かさを さして いけば いいんだ!
ながぐつ はいて いけば いいんだ!
かっぱ きて いけば いいんだ!」
せんせいは、言いました。
「だいじょうぶ だいじょうぶ
おいもはね
1つ ねると
むくっと おおきくなって
2つねると
むくっ むくっと おおきくなって
3つねると
むくっ むくっ むくっと おおきくなって
―(中略)—
いっぱい おおきくなって
まっててくれるよ」
「そのおいも
こーんなに おおきくなっているかな?
ちがう
こーんなに おおきいんだ」
「せんせい おいも かくから
かみ ちょうだい
えのぐ ちょうだい
ふで ちょうだい」
こうして、「お芋掘りしたかった!」と言う気持ちと「どんなお芋だろう」という子ども
たちの想像がどんどん膨らんでいき、絵に描かれた「おおきなおおきなおいも」が出来上が
りました。
残念ながら私の保育の中からは、こんな豊かな実践記録は生まれませんでしたが、子どもたちと一緒にこの絵本を読んで、感動を共有することができました。雨が降ったことにがっかりし、できあがった「おおきなおおきなおいも」に歓声を上げて喜び、「いもらす1ごう」の描写にズッコケ、笑い、絵本の世界に入りこんで楽しんでいた子どもたちとたくさん出会うことが出来ました。思い出すと心が温かくなる、私にとって大切な宝物です。
とりとめのない思い出話のようになってしまいましたが、さて、その後収穫しお芋がどうなったかと言うと、…。
風通しの良い日陰に吊るし、ハンモック状の網の上で干しています。4,5日乾かした後、通気性のよい箱に入れてしまうつもりです。カラスに狙われないうちに。
そして、後日。
焼き芋が大好きなお子さんがいらっしゃる予定なので、「手作りおやつ」として食べてもらえれば、こんな嬉しいことはありません。「いただきます」が上手に言えるお子さんですので、「いのち、いただきます」の思いを込め、自然の恵みに感謝し、一緒にいただこうと思っています。楽しみです!