2019年1月27日日曜日

環境(人と物)

  💛子どもの心に寄り添うということ

     全国的に猛威を振るっているインフルエンザですが、孫が通っている
    学校でも例外ではなく、クラスが学級閉鎖で3日間休みとなりました。
    つい先日のことです。連絡網であらかじめ知っていたのですが、孫が帰宅
    すると、第一声に「やったぁ!」と言いました。

     その言葉を聞くと、私はついこう言ってしまったのです。「インフル
    エンザが移らないように、家で待機している休みだから、友だちとは遊べ
    ないよ。」と。余計な一言だったなと思います。孫はただ、思いがけない
    休みが嬉しかっただけなのだからと分かっています。

     こんな時、「そうだね。」の一言がなぜ言ってやれないのかと反省し
    ました。まず、子どもの言葉を受け止めてやる。「そうだね。」と心に寄
    り添って、それから「ああじゃない、こうじゃない。」と、伝えたいこと
    があればそれからでも遅くはないのです。

     知らないうちに子どもの心を傷つけていることがあるかもしれませんね。
    嬉しい気持ち、泣きたい気持ち、怒りたい気持ちに寄り添って、「そう
    だね。」と受けとめてもらったら、どんなにか心が救われることでしょう。
    まずは肯定的に受け止めてやることが、「子どもの心に寄り添う」ことへ
    の近道ではないでしょうか。

     「分かったよ。泣きたかったんだね。いっぱい泣いていいんだよ。」
    時には、泣きたいお子さんもいたりして、そんな時の秘策?は「泣きたい
    心もち」に共感して、寄り添うことです。
     「いい子だから、泣かないでね!」は、逆効果かな?と思います。

「富士山うたごよみ」
俵 万智 短歌・文 / U・G・サトー 絵
福音館書店 刊 
この絵本の中の「大寒」の侯の短歌に、

           「寒いね」と話しかければ
           「寒いね」と答える人のあたたかさ

     「そうだね」まさに共感のすばらしい言葉ですね。
     「大寒」が過ぎて、新潟もこの冬初めてのたくさんの雪が降りました。
     やっぱり、…。「寒いですね。」

    💛お手玉
      
赤・緑・黄・白・橙・青・グレー・黒の8色のお手玉たち
ついに、(やっと)お手玉が完成しました!
     「見立てお手玉があるといい!」と宣言してから、なんと5か月の月日
     が流れていました。

      そして、「さあ、やるぞ!」と材料を揃え、作り始めてから完成に
     こぎつくまでに3か月を費やしました。私の「作りたい!」という思い
     に寄り添って、全面協力をしてくださったサポーターさんのお陰あって
     のことです。感謝、感謝です。

      「このお手玉を見立てて遊ぶお子さんの姿を早く見たい!」
     そんな思いが、手先が不器用な私をかりたててくれました。でも、
     正直大変でした。難しかったです。(笑)

      赤は、いちごになったり、りんごになったり、ミニトマトになります。
     緑は、ブロッコリーの野菜たち。黄色は、卵やバナナなどなど。子ども
     の想像力は、見立てる力の原動力になっています。花ガラと組み合わせ
     ながら上手に遊んでいるKちゃん。


      
      ちょっと高すぎるキッチン台を工夫する方法を考えているうちに、
     この数か月の月日が解決してくれました。Kちゃんの身長が伸びたこと
     に助けられたのです。(実は…、ジャストフィットするうまい方法が
     見つけられませんでした。)

      たまたまなのか、Kちゃんのままごと遊びは、この間休止していまし
     た。すべて分かっていたかのように、最近、ままごと遊びが復活しまし
     た。
      
      「おねえちゃん、はやくチャーハンつくって!」と、(ちびっこ)
     お母さんからの「はやく!」コールが飛んできます。
      
      「早くという言葉は、心地悪い言葉だから『早く!』って言わない
     でね。」と私は、答えています。(笑)



2019年1月24日木曜日

よもやま話


   🌸新しい年が明けて、もう1か月が過ぎようとしています。早いものですね。
    初詣は、4日に弥彦神社に参拝してまいりました。参拝後には、お土産店
    でおでんを食べることが長年の我が家の恒例行事になっています。

     神社では、今年一年の平穏無事を祈ることはもちろんですが、家族、そ
    して「こころほいく」を利用してくださる皆さまの健康と無事を祈らせて
    いただきました。

     遅ればせながらのごあいさつで心苦しいのですが、今年もどうぞよろしく
    お願いいたします。スタッフを代表してご挨拶申し上げます。

     七草粥、鏡開きなど習慣や行事は大切にしたいと思っています。小正月
    にはまゆ玉を飾りたいと思い、久しぶりに本町まで買い物の足を伸ばしま
    した。ところが、行って「ビックリ!!」です。とても日曜日の商店街と
    は思えない、あまりにも閑散としたその有様に愕然としてしまいました。
    おばちゃん達のお店は出ていなくて、結局まゆ玉は手に入りませんでした。

     私自身も久しぶりの本町だったので、いつからこんな風に変わったのか
    分かりませんが、時代の移り変わりに寂しさを感じました。

     かつて、保育園児と共に伝統行事や季節の歳時記を大切に育んできた
    ことは、過去形で終わらせたくないと思っています。

     月を越すと間もなく節分、立春がやってきますね。
    
    💛お昼寝

     利用される方々のご希望によりお預かりする時間および時間帯は様々です
    ので、ルームでのお昼寝は、お子さんの月齢・年齢・生活習慣によってまち
    まちです。

     保育園のようにディリープログラムがあって「お昼寝の時間」が決まって
    いる訳ではないので、あくまでもお子さんの状態によって寄り添いながら進
    めております。「眠たい!」サインが見えてきたらタイムリーな時間となり
    ます。無理に寝せるということはしませんが、遊んでいる足がもつれてきて
    危険が伴うような場合は、全力で「眠れる」態勢を整えます。

     「早く寝て欲しい!」という焦りは禁物です。以心伝心で、うまくいきま
    せん。「眠たくなったら、寝てね。」の気持ちで子守唄を歌いながら、ゆり
    かご状態で関ります。

     足をもつれさせながらも頑張って遊んでいたRちゃんが、ある日からお昼寝
    をするようになりました。ルームの環境に慣れてきて、すっかり安心して身を
    ゆだね、眠ってくれるようになってのです。嬉しい出来事でした。

     お子さんはもちろんのことですが、利用者の皆さまから安心してお預けいた
    だけるような居場所つくりに、これからも心を尽くしていきたいと思っていま
    す。

    💛絵本からの発展

     ある日のこと。
    年長さんのKちゃんとままごと遊びをしていて、「遠足のお弁当をつくろう!」
    ということになりました。タイムリーなことに絵本棚には、「おべんとう」
    (小西英子さく/福音館書店刊)の絵本がありました。ページをめくるにつれ、

          ふっくら ほかほか たきたてごはん
          つぎに あつあつ ミートボール
          それから ふんわり たまごやき
             —(中略)—
          ほうら できたよ おべんとう
          ほらほら とっても おいしそう
      
<小西英子 さく 福音館書店刊>
子どもの心をくぎ付けにしてしまいそうな、それは、それは美味しそうな
   お弁当が出来上がったところで、このお話は終わっています。

    この絵本を見ながら見立ての食材を集めてのお弁当作りが始まりました。
   もちろん、絵本に描かれているように、お弁当箱とハンカチも用意しました。

    出来上がりは、お世辞にも「美味しそう!」とは言えませんが、ここは
   子どもとの共感です。

    「美味しそうだね。」「遠足に出発!」と遊びが発展していきました。

    そして、ある日の夕食。
Kちゃんがチョイスして、盛り付けました。
大好きな絵本が実生活とつながった時、
   絵とことばとが一体となって、子どもの心に落とし込まれていくことでしょう。