2023年12月26日火曜日

クリスマスの贈り物

 

玄関前でサンタクロースがお出迎え
花が咲く前の椿を拝借!
右手後方にもサンタクロースが見ていますよ

昨日のクリスマスは、あいにくと雨でしたね。

ただ、子ども達が通っている園のほとんどは、前々前夜祭の22日金曜日がクリスマス会だったのではないかと思います。まさにサンタさんが大忙しの日ではなかったでしょうか?

 

新潟では前日にどかんと雪が降りましたので、演出的には「ソリに乗ってきたサンタクロースだったのでは?」と、これまた想像しているところです。

 

とは言っても、情報社会の今日にあって「ソリに乗ってサンタがやってくる!」現代っ子には通用しない設定かもしれませんね。現場の先生方は、子ども達の夢を壊さないように、日々ご苦労なさっていらっしゃることと思います。

 

先日、1年9か月ぶりの利用者さんから保育の依頼のご連絡をいただきました。

4か月の赤ちゃんだったRちゃんが、目の前でおしゃべりをし、走り、おもちゃで遊んでいる。すっかりおねえちゃんに成長した姿に再会させていただける、こんな幸せで、保育者冥利につきることはありません。ありがとうございます。

 

こころほいくにとって、何よりのクリスマスプレゼントをいただいたと思っております。「本音を言うと淋しい!」という心の声を誰かが聴いていたのかしらと不思議な気持ちでした。

 

こころほいくの存在を頭の片隅においてくださっていること、そして困った時に思い出していただけることに感謝です。本当にありがとうございます。

 

クリスマスプレゼントは用意できませんでしたが、ささやかながらお菓子とジュースのお土産をRちゃんにお渡しさせていただきました。

 

またいつお会いできるかは分かりませんが、「一期一会を大切に!」の思いで、お見送りをさせていただきました。車の中で手を振るRちゃんの笑顔には、お家の方に会えた喜びや安心と、「こころほいくで遊んで楽しかったよ!」の思いが込められていると思っています。

 

クリスマスが終わると、足早に年末がやってきます。まさに師走です。

今年もたくさんの方々から支えていただき、ありがとうございました。

来る年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

2023年12月19日火曜日

冬支度そして、もうすぐクリスマス!

 

寒い冬に耐え、春を迎える準備をしている庭の木々(花梨や木蓮、百日紅など)達。すっかり葉を落とし終わったようなので、落ち葉の絨毯を集める作業にもようやく終止符を打つことができました。

 

一昨日の冬将軍の到来で一気に寒くなり、新潟らしい冬がやって来ました。

「寒い!寒い!」が口癖になりそうなこの頃です。

 

という訳で、こたつが登場することとなりました。一日延ばしにしていましたが、利用者さんがいらっしゃる時は十分な配慮をしたいと思っています。

 

<玄関のオーナメント>
今年の新顔さんたちです
左手上は、「リングの中の天使」
中央は、「サンタと暖炉」と隣にいる「トナカイ」
クルテクさんのクリスマスは、可愛い物が満載のお宝の山
忙しいサンタさんとトナカイが暖炉前でまったり!
微笑ましい光景に、ほっこりです

そして、1週間前にクリスマスの飾りつけを終えました。


 以前にもお伝えさせていただいたことがありますが、どんなに楽しみにしていても、リアルタイムにお預かりするお子さんがいらっしゃらないと「絵に描いた餅」状態です。本音を言うと、ちょっぴり寂しいです。

 

長年の習性ですね。12月は、クリスマス一色になります。

夫には、「まるで保育園みたいだな。」と言われましたが、「いやいや、こころほいくは子どもを預かるところですから…。」と、反論しています。()


「お子さんに楽しんでもらいたい、喜ぶ顔が見たい!」のは、もちろんのことですが、「私自身がクリスマスを楽しみたい!」という思いの方が大きいかもしれません。

 

 今のように物が豊かでなかった時代。私にとっては、クリスマスは憧れであり、夢のようなものでした。プレゼントの習慣もなく(私の家庭だけかもしれませんが)、そんな中で母からのプレゼントは、お菓子がたくさん入ったサンタブーツでした。朝目覚めた時、枕元に置いてあるのを見つけた時の喜びを、今も鮮明に覚えています。心がほっこりする記憶です。

  

 クリスマスを考える時、私の原点はこんな子ども時代にあるように思います。「プレゼントをもらった時の喜びを大切にしたい。」それが、サンタクロースからのプレゼントだったら、どうでしょう。ワクワクしてきませんか。

  

 プレゼントを受け取った時の子どもの笑顔は、最高!!「ほんとうに来てくれるのかな?」というサンタクロースの存在への半信半疑な思いが、確信となる瞬間です。

  

 子どもや孫宛てのクリスマスカードはすでに用意しましたが…。

さて今年、こころほいくのクリスマスは、どんなになるのかな?

想像するだけで、ワクワクしますね。

 

楽しみなクリスマスが、もうすぐやってきます。「あわてんぼうのサンタクロース♫」を歌っている子ども達の笑顔が見えるようです。

 

今年は、ホワイトクリスマスになるかもしれませんね。


<冬の代表/シクラメンの花>
大好きなピンクと白のシクラメン
そして、サンタさんと共に”ウエルカム、こころほいくへ”


 

2023年11月8日水曜日

秋の装い

 

 
毎年の恒例になった軒下の干し柿
この後、さらに追加されておよそ400個になりました
収穫してくださる〇〇さんのご厚意に感謝です

 
 街路樹が色づき、すっかり秋の装いですね。 
 読書の秋、芸術の秋、スポーツの秋、そして食欲の秋などなど。
 私事ですが、誕生月がある秋は、人生を振り返り、考え事をする秋でもあるようです。

  先日のこと。 1歳の誕生日を迎えたばかりのJ君をお預かりさせていただきました。6か月ぶりの再会でしたので、ほぼ初めてと言ってもいい状態でのお預かりでした。泣かれることを覚悟してのお預かりでした。

  見慣れない環境に連れて来られ、大好きなお母さんから引き離されるのですから、J君の立場になってみたら、泣きたくなるのは至極当然なことです。

 (0歳の)赤ちゃんが生理的欲求で泣くのとは違い、快・不快の感情が分化してくる頃のお子さんには、泣きやませるような言葉がけは、必要以上にはしないようにしています。(例えば、「いい子だから、泣かないでね。」は禁句だと私は思っています。

  「そうだね、つらいね。泣きたいよね。たくさん泣いてもいいよ。」と、共感の言葉がけをしながら、お子さんの泣きたい気持ちに寄り添うように努めています。抱っこしたら、背中をさすりながら、落ち着くのを気長に「待つ」ことに徹しています。言葉の意味は分からないかもしれませんが、思いは、伝わってくれるだろうなと信じているからです。「ネガティブな言葉がけと禁止句は言わない!」が鉄則です。 

 しばらくして、J君の泣き方に間があく瞬間がありました。「電気だよ!明るいね。」と天井を見上げながら声をかけると、ぴたっと泣きやみ応えてくれたのです。長期戦を覚悟していましたが、この間わずか15分。周りのいろいろなものに興味をもち始めた頃のJ君に、ナイスタイミングの言葉がけだったようで、気分転換するきっかけになってくれました。

  笑みがこぼれ、そして笑いになり、そして、つい今しがたまで泣いていたはずのJ君の顔は満面の笑顔になりました。  

 それからのJ君は、家庭で過ごしているような本来の姿を発揮し始めました。伝い歩きで移動をすると、つかまり立ってままごとコーナーでの遊びを楽しんだり、活発な動きのJ君に見事変身!  

 半年前の記憶が蘇り、這い這いの動きが速かったJ君のことをはっきり思い出しました。順調に成長し、さらにパワーアップしたJ君と半年ぶりの再会での出来事でした。 

  「泣いたっていい。あなたのこと大好きだよ!」を発信した思いが、子どもに受け取ってもらえた時、心が一つになったと感じるこの瞬間が、子どもと関わることの醍醐味だと感じています。  

 あるお母さんに、「赤ちゃんが泣くと、どうしていいか分からない。どうしたらいいでしょうか?」との問いかけがありました。 赤ちゃんが泣くには、いろんな理由があると思います。生理的理由(痛い、かゆい、お腹が空いた、眠たいなどなど)であれば、その欲求を満たしてやることで充足されますし、「抱っこしてほしい!」の甘え泣きであれば、抱っこしてやることで解決するでしょう。 

  あれこれ手を尽くしてもそれでも泣きやまない!お母さんが辛いと感じるのはこんな時なのでしょうね。

  ひとり一人赤ちゃんには個性があって、よく泣くお子さんもいれば、意外とあっさりしているお子さんもいらっしゃいます。泣き方もみんな違って当たり前です。

  前述のJ君の場合の15分は、短い方だなと思いました。 かつて、およそ半日近く断続的に泣いていた(8か月の)お子さんⅠ君をお預かりしたことがあります。不安な気持ちが強く、慣れるのに少し時間がかかりました。全力で、ただただ待った覚えがあります。 

  (…すぐに泣きやんでくれても、長泣きしても、お子さんはみんな可愛いばかりです。)

  回数を重ねるにつれて、慣れてきているのが実感できるようにまでなりました。後半は、嘘泣きをして注意をひくような行動も見られ、余裕を感じるほどの成長が見られるようになったI 君でした。 

  自分が今いる場所や人に、「安心と信頼」が出来れば、あとは慣れてくれるのを焦らずに待つだけです。 

  「泣いたらどうしていいか分らない。」と悩んでいるお母さんの話に戻りますが…。 
言葉という手段を持たない赤ちゃんにとって、「泣く」という行為そのものが伝えるための最高の伝達手段です。

  泣くことで、「わたしをかまって!」「わたしをみて、みて!」との訴えができることは素晴らしいことだと思います。お子さんにとって、最高の生きる力だと思います。  

 楽をさせてくれない子育ては、確かにしんどい!「泣かないで!」と叫びたくなることもあると思います。赤ちゃんが投げかけた(愛の)ボールをお母さん(大人)がしっかり受け止めてあげること。愛着関係を育む過程の中で、一つ飛ばしできない大切なところだと思います。  

 「(子育ては、)大変だからこそ喜びも大きい!」と信じています。 「あんな時があったよね。」と、笑って振り返られる日が早く訪れることを心より願っています。

  
  
自慢の金木犀が満開になりました
香りがお伝え出来ないのが残念です!
甘くて上品な香りに癒されます
すでに散ってしまったのですが、「癒されて欲しい!」
の思いから紹介させていただきました


 

2023年9月28日木曜日

秋の訪れ

 

残暑が厳しかった9月。

急に涼しくなってきたここ数日。この寒暖差に体調を崩しているお子さんもたくさんいらっしゃることと思います。

 

先日、久しぶりに訪れたRくん(2歳10か月)も、その一人だと思います。ひとたび出始めると、咳き込んでしまい、本当に辛そうです。昔むかし、娘がそうであったように、変わってやれないことのもどかしさを感じながら、背中をさすってやることしかできませんでした。

 

預かりのおばちゃんですらこう感じるのですから、いつもみていらっしゃるおばあちゃんは、なおのことですね。お辛いことと思います。

 

「咳がでるので、大事をとって園をお休みさせたい。」そんな時に、「こころほいく」を利用してくださっています。おばあちゃんのRくんを慈しむ愛情に頭が下がります。

 

「困った時に、こころほいくの存在を思い出していただく」

微力ですが、子育てのお手伝いをさせていただいていることに、感謝しております。

 

Rくんはこの後、泣き疲れたこともあるとは思いますが、大好きな車の絵本に目を向けてくれ、「コンクリートミキサーしゃ!」「ダンプカー!」と進み、自分でページをめくるようになると、「たっきゅうびん!」と言葉も軽やかになり、すっかり気分を切り替えてくれました。(絵本の力に感謝!)

 

絵本を入口にして遊びの世界に入ってきてくれたRくん。そこからは、恐竜を操り、ままごと遊びを楽しんでくれていました。最後は、電車遊びでした。

 

子どもが泣く時には必ず理由があると思うので、その理由が何かを理解した上で、「そうだね。つらいね。泣いていいんだよ。」と、過剰な言葉がけはせずにひたすら泣きたい気持ちに寄り添っています。                                                                                                                                                     

十分に泣いた後に見せてくれる子どもの笑顔は、やはり最高です。

 

保護者の方の安心安全だけではなく、お子さんが安心して楽しく過ごしていただくことが一番!です。お子さんの育つ力にも感謝です。

季節は巡り、秋の訪れを感じる昨今。

中秋の名月を愛でる頃となりました。雨の日が続き、空模様が気になるところですが、まん丸お月さまを眺めてほっこりできることを願っています。


ススキと吾亦紅(われもこう)
うさぎのおまんじゅうを添えて、一日早いお月見です
「あ~した てんきにな~れ!!」

    

       

「おつきさまこんばんは」
林 明子さく
福音館書店 刊

あーよかった
おつきさまが わらってる
まんまる おつきさま
こんばんは
こんばんは
(最終ページより)
           

      

    
先日遊びに来てくれたMちゃん(7か月)に読んであげた絵本の中の1冊です。「いないいないばあ」「いいおかお」を定番で読んでいるのですが、十五夜が近かったので、今回は「おつきさまこんばんは」を加えてみました。

 

赤ちゃんが初めて反応するものの形は丸だと言われていますが、と同時に

明度の高い黄色も見やすい色のようです。そういう意味では、0歳の赤ちゃん

に「おつきさまこんばんは」は、赤ちゃんの目にとまりやすい絵本なのかもしれませんね。

 

Mちゃんが、じっと見てくれたことも納得です。

お母さんに抱っこされている状態でしたので、安心感もあってのことだと感じました。






秋の花 萩(はぎ)
まだ低木ですが、暑いあつ~い夏を乗り越えて
見事に花を咲かせてくれました
花言葉は、「柔軟な精神」です

しなやかな心を持ちながら、お子さんと共に「たのしい!」をたくさん見つけられる秋にしたいと思います。

 

 

 

2023年9月1日金曜日

絵本大好き!おもちゃ大好き!

 

自分で言うのもおこがましいのですが、こころほいくでは施設規模の割に、絵本やおもちゃの数が多いと自負しています。

 

ただ残念なのは、(自分と)遊んでくれるのを出待ちして眠っているおもちゃの存在です。簡単に言うと、お子さんの手に触れられていないおもちゃが多々あります。絵本についても同じです。お子さんに読まれていない絵本がたくさんあります。

 

その訳はと言うと、…。

お預かりするお子さんが不特定であることから、未知なる出会いのお子さんをイメージして、「喜んで遊んでもらえるおもちゃ」を選んで(揃えて)きた結果です。

 

 絵本について言えば、「お子さんに読んであげたい絵本がたくさんあるから」の一言につきます。読んであげたいと思っても、無理強いは禁物ですね。無理強いは、お子さんの絵本嫌いに繋がるからです。   

 

お子さんの興味に応じて、読める機会がある時を捉え、手の届く所に絵本があればいいなと考えています。お子さんの興味は様々ですし、絵本好きなお子さんは、「これよんで!」と自分で絵本を選んでくれるので、喜んで読ませていただいております。

 

読んであげたい絵本の数々と定期購読している月刊誌「こどものとも0・1・2」とで、こころほいくでは絵本も増えるばかりです。()

 

こころほいくは、手触りも優しく、木でできている安心安全なおもちゃたちばかりです。そんな中、最近新しい仲間が増えました。(素材は、ポリ塩化ビニル)

 

3歳以上の男のお子さんをお預かりする時に、恐竜のフィギュアがあるといいなと、ずっと考えていました。そんな折、たまたま東京の某デパートに行った際、玩具売り場で探してみましたが、納得いくものに出会えませんでした。怖さもあってこその恐竜の魅力だと思うので、それなりのリアリティが欲しいと思いました。「子どもだからこそ、嘘っぽさではごまかせない」「子どもだからこそ、本物に近いものに出会わせてやりたい」と思っています。

 

新潟に戻り、やはり困った時は「おもちゃの専門店・クルテク」さん でした。

臨場感たっぷりのティラノサウルスとトリケラトプスを発見!

 

 

左/ティラノサウルス 右/トリケラトプス
トリケラトプスは口が動くので、迫力があります
後ろは、124種の恐竜が載っている図鑑
手で触って、目で見て…

 翌日お預かりする予定のS(2歳3か月の男児)くんの顔が思い浮かびましたので、「喜んでくれる」ことを願い、連れて帰るしかないと思い、求めました。

 

 予想が見事的中しました!

即、Sくんは手に取り「ガオー!」と遊び始めてくれたのです。Sくんに笑顔がこぼれ、かけがえのない喜びの瞬間ですね。

 

 そんなこんなで、こころほいくの絵本やおもちゃが増えていく訳ですが、お子さんの笑顔との出会いに喜び、感謝を持って、開設から7年目の今日をスタートさせていただきます。

 

 これからもどうぞよろしくお願いいたします。

                                                                 

レタスが終わったプランターに人知れずひっそり咲いていた紅色の花?
こんなに小さいのに、しっかり百日紅でした
左側は、昨年育てていたベコニアが土の中でこの時を待っていたかのようです
来年につなげていきたいと思います


 育てていたレタスの鉢に、新たな命の芽生えを発見しました。

こぼれ落ちた百日紅の種が芽を出し、花を咲かせていたのです。

記念の日に嬉しい発見でしたので、紹介させていただきました。

まさに命の営みを感じた日です。

2023年8月14日月曜日

一期一会

猛暑の中、スイスから一時帰国していたKちゃんの親子さんが、先日訪ねてきてくれました。幼い顔だった当時から3年6か月ぶり、すっかり少女に成長したKちゃんとの再会でした。ブランク感は全くなく、お預かりしていた当時にタイムスリップして、あんなことやこんなこともあったねと、思い出話に花が咲いた5時間余り。

 

言葉や文化の壁を乗り越えるために、がんばり屋さんのKちゃんがどれだけ頑張ってきたか、たくましく成長した姿から容易に想像できました。「ようこそ、こころほいくへ」の気持ちで、ゆるやかな時を過ごしてもらいました。Kちゃんの親子さんが、無事帰国の途に就かれることを祈っております。

「ありがとうございました。」心より感謝いたします。

 

「こころほいく」の開設からもうすぐ丸6年、振り返りの節目を迎えます。コロナ禍より、少しずつ利用者さんが減ってきている現実を受けとめつつ、こうして海外に拠点が移っても懐かしんで訪ねてくださったKさん親子、県外から利用してくださったMさん親子、体調が悪い中を他区から預けに来てくださったSさん親子等々、こうした方々に支えられて「こころほいく」があります。

 

 数字にとらわれることなく(気にかけつつも)、必要としてくださっている方々のために「こころほいく」の存在があると思っております。

 

 これからも保護者の方のニーズと一人一人のお子さんの心に寄り添い、丁寧な保育を心がけてまいります。そして、「一期一会」のご縁を大切にしていきたいと思っております。

 

心新たにしてスタートします7年目、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 

我が家の庭で生まれ、たくましく成長したカマキリ
好物の虫を探しているようです

 

2023年8月5日土曜日


きゅうりの葉っぱの上で、避暑をしているカエル
その後ろ姿にほっこり!



いつも見ているアゲハ蝶とは違う、この日は新顔さん
               
 

 連日の猛暑の中、我が家の庭先には小動物がやってきます。アゲハ蝶は暑さ知らずのようにひらひらと飛び、緑やコンクリート模様に変身したカエルが自由奔放にぴょんぴょん跳ねています。背が伸びた百日紅の花を見上げれば、じーじー鳴くセミの声が聞こえてきます。
  
 こんな日常のささやかな出来事に感謝する平穏な日々を送らせていただいております。

  先日、立入り調査(監査)が無事終わりました。この日のために準備してきたことが報われたというか、正直ほっとしています。 

 その際に、「不適切保育について、どう思うか。」と問いかけがありました。 

 その前日にお預かりしたNちゃん(5か月)のことを思い浮かべ、答えました。 
 
 人見知りと空腹と眠たさとが入り混じって、しばらく涙が止まらなかったNちゃん。慣れない環境の中で泣くのは、あたり前です。泣きたい気持ちに十分に寄り添い、「泣きたい時は我慢しないで泣いていいよ。たくさん泣いていいよ。」と伝えつつも、泣きたい理由(原因)を取り除くための最善を尽くします。  

 いつか、赤ちゃんは泣きやむでしょうが、だからと言って、何もせずに放っておいていいということではありません。  

 泣いても笑っても赤ちゃんは可愛いのですが、泣いている赤ちゃんを見ているのはつらいです。やはり、赤ちゃん(子ども)の笑顔を保障してやることが、私にとっての保育の原点です。

 赤ちゃん(子ども)を泣かせっぱなしにしている行為は、信じがたい行為だと思います。   

 こんな内容のお話をさせていただきました。 Nちゃんは、泣きながらもミルクを飲んで、その後間もなく眠りにつきました。

 30分のお昼寝の後、爽やかにお目覚めしたNちゃん。  

  そして、たくさんの笑顔を見せてくれました。この瞬間が、この仕事を続けさせていただいている喜びです。 

  子どもは誰でも幸せになる権利をもっています。その権利を守り、保障してやるのは、私たち大人の役割だと思います。 

  この8月は、いつもより深く、平和の大切さや命の尊さについて考えさせられます。子どもと関わる仕事をさせていただいている者の一人として、今また改めて真剣に考えたいと思います。 

  私が今できることは、微力ですが、お預かりしたお子さんとお母さんに安全で安心できる場として過ごしていただくことだと思っております。

 適切な関りが出来なくなったときは、「やめる時」と思っているこの頃です。

2023年6月28日水曜日

紫陽花

 

2種類の紫陽花
左/新潟にいる二女より 右/東京に住む長女より
「母の日」のプレゼントです

   

紫陽花が美しい季節ですね。

 

我が家にも2種類の紫陽花が色づき、綺麗な花を咲かせてくれています。

花芽をつけなかった年もあるので、無事咲いてくれてホットしています。

と言うのは、二人の娘から「母の日」のプレゼントでもらった鉢花だからです。数年が経ち、随分大きく成長してくれました。冬を乗り越え、春になって青々と葉っぱが色づいていく姿を見守りながら、贈ってくれた娘たちに思いを馳せることもしばしばです。

 

「子育てと植物を育てるのは似ている」と言われますが、植物を育てていると本当にそうだなと思うことがあります。

 

水をやらなければ枯れ、やりすぎれば根腐れを起こします。適切な時に適切な世話をしてやることが求められます。だからと言って、かまいすぎてもよくありません。そして何よりも、すべての草花が同じ条件を好むわけではありません。

 

紫陽花は、雨の季節に咲く花だけに、水が大好きな花です。土が乾くと、葉っぱも花芽も頭が垂れて、「水がほしい!」のサインを発してくれるので、とても分かりやすい花だなと思います。

 

 でも皆が皆そうだとは限らないですし、花の状態(子どもの姿)を見て、わずかなサインを逃さない、しっかり看取る力が大切ですね。植物も子どもも同じです。

 

私が大好きな都忘れの花は、違っていました。夏場は半日蔭でよくて、乾いたらたっぷり水をやります。我が家に中々居着いてくれなかったのは、この適切なお世話ができていなかったのでしょうね。構いすぎていたと反省しているところです。

それぞれの植物に合った水・栄養・日差しはもちろんですが、健康な根を下ろすためのふかふかな土作りが一番大切ですね。子育てで言うなら、家庭環境でしょうか。何かができるとかできないとかでなく、子どものあるがままの姿を受け入れ、優しく時には厳しさで、温かく包み込んでくれる愛情と(家庭)環境が大切ですね。

 

そんな中でこそ「自己肯定感」が育まれ、生きる力になっていくのではないでしょうか。

 

綺麗に咲かせた花を見て癒され、元気をもらっています。子育てや預かり保育の仕事もそうですが、「もっとこうした方がいいかな?」と工夫をし、時には反省しながら、今を大切にして楽しもうと思っています。

 

 

二女からもらった紫陽花
手前は、花が終わった都忘れ


   
東京に住む長女からもらった紫陽花
鉢が手狭になり、
一回り大きい鉢に植え替えの予定です


 家を訪れる人にも見て欲しかったので、鉢の一つを玄関に移しました。すると、二つ並んでいたときは寄り添うように咲いていたのに、離れたことで枝を十分に広げ、互いが伸び伸びと花を咲かせているではありませんか。自己発揮している姿が、紫陽花を通して二人の娘と重なり、垣間見えたような気がしました。母の願いです!(笑)

 

 子どもが伸び伸びと育てる環境を保障してやるのが、私たち大人の役割だと思った瞬間でもありました。

2023年5月13日土曜日

「おかあさんだいすき」

 

ようやく五月晴れが戻ってきました。

こころほいくの散歩道にある田んぼに水が張られ、今年も無事田植えが終わったようです。この苗がすくすく成長し、やがて稲穂になり、秋には収穫の時を迎える。毎年繰り返されているこの自然の営みを見ていると、元気がもらえるような気がします。日本の農業(農家さん)が頑張る姿にエールを送りたくなるのは、私だけでしょうか!?

 

 さて…。

こころほいくの利用者さんの中にも、この春入園入学されたお子さんがいらっしゃると伺っております。無事5月の壁を乗り越え、新しい環境に慣れてきた頃でしょうか。

 

先月の話になりますが、こども園に明日明日入園するという2歳5か月のRくんをお預かりした時のことです。

 

初めての環境場所に、臆することもなく、お母さんともさらっと別れ、即遊び始めたRくん。気に入ったおもちゃを見つけると、楽しそうに遊んでいたRくんでした。私たち大人にもすっかり馴染んでくれていましたので、「園生活の経験があるから慣れていらっしゃるんだな。」と、思っておりました。持ち物には「〇〇こども園〇〇〇」と書かれてありましたので、すでに入園されているお子さんだと思っていたのです。

 

絵本を読んだり、お話をしたり、たくさんのおもちゃで遊んでいるうちに、あっという間に時間が過ぎていきました。

 

3時間後、お母さんがお迎えに来られました。その時、数分前までとは全く違うRくんの姿に驚かされました。

 書類を書いているお母さんの背中にずっと負ぶさって、甘えていたRくん。この姿こそが、2歳5か月のお子さんらしい、本来の姿だと思いました。Rくんなりに、けなげにも一生懸命我慢をしていたのですね。

 

 Rくんのプロフィールをこの時にお聞きして分かったのですが、入園を明後日に控えているとのこと。慣れていらっしゃる様子から、入園していると思ったのは、私たちの勝手な思い込みだったのです。

 

「一人ひとりを大切に、子どもの心に寄り添った細やかな保育」を信条にしながら、言葉だけで終わっていなかったか、Rくんの心に気づいてやれなかったことを反省させられた出来事でした。

 

自我のめばえと共に自己主張が活発になり、「イヤイヤ期」真っただ中にいる2歳の頃ですが、この日のRくんの姿からは、我慢することもしっかり学んでいることを教えてもらったように思います。

 

Rくん、お母さんがお迎えに来るのを待つことができて、えらかったね!」と、褒めてあげたいと思いました。

 

この仕事をさせていただく中で、これまでたくさんのことを学ばせていただきましたが、まだまだ学ぶことが多いと感じるこの頃です。

 


まーじょりー・ふらっく さく 岩波書店刊

         

       「おかあさんだいすき」

大好きなおかあさんの誕生日にあげるものを見つけに出かけた主人公だにー。

出会った動物たちに相談してみるのですが、にわとりのうんだ卵もだちょうのはねの枕もみんなもっているものばかり。なかなかいいものが見つけられません。最後に森に行っただにーは、くまさんからいいことを教えてもらいました。

それは、おかあさんのくびにぎゅっとだきつくことだったのです。

おかあさんのくびにぎゅっとだきついてほおずりした主人公だにー。その嬉しそうな顔が、Rくんの笑顔と重なります。明日は、大好きなお母さんの日ですね。

 

 

2023年4月8日土曜日

希望の日

 

先日、Sちゃんのお母さまから久しぶりにご連絡をいただきました。

 

「昨日、無事に幼稚園を卒園いたしました。」「ずーっと、窪田さんに会いたい、おじいちゃんおばあちゃんの家に行きたいと言っているので、預かりをお願いできますか?」というお話でした。

 

もちろん大歓迎です!この仕事をさせていただいて6年近く経ちますが、こんな嬉しいことはないですね。

 

Sちゃんの「会いたかった!」という思いや期待感を裏切ることがないようにと、やや緊張感を持っての再会、お預かりがスタートしました。

 

そんな心配はすぐに吹き飛び、Sちゃんとのおしゃべりは弾み、終始笑いも絶えません。その合間、習っているピアノを弾いて聴かせてくれたり、一緒に歌をうたったりして過ごし、あっという間の2時間でした。

 

誉め言葉が過剰にならないように気をつけながら、「Sちゃん、上手だね。すごいね!」と声をかけると、嬉しそうな表情のSちゃん。

 

当時、はにかむ顔が印象的だったSちゃんでしたが、初めてお預かりした日から4年の月日が流れ、すっかり成長し、「(私)ピアノが大好き!」という自信に満ちているようでした。

 

そして何よりも驚かされたことは、「おじいちゃんが、お手玉をして遊んでくれた。」と、当時のことを楽しい記憶として、お母さまに話していたことです。おじさん(おじいちゃん)の得意芸?()ですから、Sちゃんの記憶に間違いはないのです。

 

2歳のお子さんの記憶に残っていることに、驚きと喜び、と同時に保育者(大人)としての言動の責任の重さをひしひしと感じました。

 

「こころほいく」でやってきたこと、お子さんとの関り方に間違いはなかったか、今一度立ち止まり、考える機会をいただいたと思っております。

 

「おじいちゃん、おばあちゃん大好き!」と言ってくれたSちゃんと、その思いを支え、願いを叶えてくださったお母さまに、改めて感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。

ありがとうございました。

 

そしてあれから一週間の今日、入学式でしたね。

あいにくと傘を持っての入学式になりましたが、希望に胸膨らむ嬉しくて緊張した一日だったことと思います。💛ご入学おめでとうございます!

 

「負けないで!頑張れ!」おじいちゃんとおばあちゃんも応援させていただきます。

 

           🌸新しいおもちゃを紹介させていただきます 

 

上 マグネットブロック
磁気力がすごい!プラスとマイナスが分かると面白いです
 (破損事故に要注意です)

下/左  2段仕立てのパズル「しょうぼうじどうしゃ」
けっこう難しくて、先日は4歳の子と夢中になって完成させました

Sちゃんが利用してくださった4年前から見て、おもちゃや絵本など備品も増えて環境も多少変わりました。おかげさまで昨年同様、市からの「コロナ感染症対策補助金」をいただき、除菌剤やおもちゃ殺菌庫、サーキュレーターなどの衛生対策費はもちろんのことですが、おもちゃや絵本を買うのに使わせていただきました。少しでも利用してくださるお子さんたちに還元できたらと思っています。

2023年3月17日金曜日

巣立ちの時

 

桜の開花が聞かれるこの頃。

暖かな日差しに誘われて、久しぶりに庭に出てみた先日のことです。

 

花壇は、一面枯葉が敷きつめられていて、この光景は冬の間ずっと気になっていたことでした。役目を終えた枯葉は思いのほか軽く、面白いほどに簡単に取り除くことが出来ました。

すると、この時を待ちわびていたかのように、新しい芽たちが顔を出していたのです。「枯葉のお布団は重かったよね」と、心の中でつぶやきながら作業しました。

 

中には、枯葉を突き破って顔を出している芽がありました。大興奮!!です。

「ちょっと、見て!」と、夫を呼びました。その生命の力強さに感動しました。

 

この時、二日前に利用してくださったSさんとKくんのことを思い浮かべました。

初めてお預かりさせていただいたのは、Kくんが2か月の頃でしたので、かれこれ1年数か月のお付き合いになります。利用の間隔が、1か月、あるいはそれ以上空くこともあるので、お母さんとの離れ際はKくんの目から涙が出るのは当たり前のことでした。

ところがこの日、2歳の女児Yちゃんと一緒のお預かりになりました。

いつもと違う光景にあっけに取られた表情のKくん。泣きかけて顔が緩んだ瞬間、表情に変化が見られたのです。「お友だちがいるのに、泣いてなんかいられないぞ!」と言わんばかりのKくんの表情が、とても頼もしく感じられました。

と同時に、友だちの力の大きさを感じた瞬間でもありました。

ティッシュペーパーで涙をふいてやろうとしているYちゃんの優しいおねえちゃん振りの姿も見ることができました。なんとも微笑ましい光景ですね。

 

お母さんのお話によると、4月からの入園が決まったとのことです。予定していた育児休暇を延長しながら、ようやく決まった入園です。お母さんの気持ちを察するに余りあるものがあります。

 

一つの遊びをじっくり遊びこむ姿や、一人遊びする姿も見られるようになったこの日、まさに、「機が熟す」という言葉がぴったりのKくんの姿がありました。

「泣くこと」を吹っ切ることができたKくんの顔は、晴れやかな笑顔であふれていました。

 

「こころほいく」には入園や卒園の節目はありませんが、お子さんたちが入園される時が、「こころほいく」を卒園する日だと思っています。

寂しくないと言ったら嘘になりますが、お子さんたちが笑顔でここで過ごしてくれること、

Kくんのように継続的に利用してくださったお子さんが、会う毎に成長していく姿を見守れる、この喜びは一塩です。

 

花壇の枯葉のごとく、新芽の成長を下支えする役目をもう少しだけ続けさせていただこうと思うこの頃です。

 

巣立ちの時ですね。

(こすずめの)巣立ちの時の冒険を見守り、応援するお母さん(すずめ)の深い愛情が伝わってきて、ほっこりする絵本「こすずめのぼうけん」を贈りたいと思います。



ルース・エインワース作
石井桃子訳 堀内誠一画
福音館書店刊
大好きな絵本のベスト3の1冊です!


お母さんの優しい愛情に触れると、保育士生活何十年経ても胸が熱くなります。

子育てを頑張っていらっしゃるお母さんにエールを送る気持ちで、読ませていただいております。

 

2023年3月2日木曜日

3月雛の月

 

日々寒暖の差はありますが、日差しに柔らかさを感じるこの頃です。

そして、3月雛の月を迎えました。

 

先月のことになりますが、連続6日間同じお子さん(2歳2か月のR君です)をお預かりする機会をいただきました。

 

おばあちゃんっ子のR君は、「ばぁばっ!」を連呼し涙の別れになりました。初めての環境「こころほいく」で過ごす時間は、R君にとっての初体験であり、試練のように思いました。

 

泣くのは、当たり前です。

「ばぁばっ!ばぁばー!」と訴えるR君に対して、「おばあちゃんが大好きなんだよね。ばぁばに会いたいね。(悲しい時は、)いっぱい泣いていいよ。」と、R君の泣きたい気持ちに最大限寄り添いながら、知っている限りのうたを歌ってみました。「R君は歌が大好き!」という情報があったからです。

 

「コンコンクシャンのうた」をうたい始めた時です。

「♪ぶうちゃんが マスクした まるい まるい まるい まるい~♫ 」の歌詞に反応したR君が、笑ってくれました。

さすがに2歳のR君。一生懸命に泣きながらも、関わっている私の言葉や歌に耳を傾け、聴く力がしっかり育っていたのです。

 

感動です!「今だ!」と思いました。

遊びに誘うタイミングがやってきました。出来れば楽しく過ごして欲しいからです。

 

後方は 「トレインカースロープ」 ベック社製
R君は、特に「きいろ!」が大好きでした。
真ん中 「ずかん・じどうしゃ」 山本忠敬 さく/福音館書店刊
40歳になった息子も愛読した絵本ですが、現在は二代目です。
前方 「いらっしゃい」 せなけいこ さく
お店屋さんの歌遊びで楽しみました。

 

R君は車が大好き!」という情報があったことも幸いでした。

「ずかん・じうどうしゃ」のページをめくるたびに描かれている車を指さし、「タンクローリー!」「コンクリートミキサーしゃ!」「ゆうびんしゃ!」と言い当てるR君の表情は、嬉々としていました。


 「すごいね!よく知っているね。」を連発すると、R君は得意顔に変わりました。

 

そこで、「はたらくくるま」の歌とのコラボすることとなりました。

歌詞も音程もしっかりしていて、語彙数が急に増える頃の2歳さんそのものだと思いました。またまた感動です。

 

    

二日目のR君の涙の時間は30分に短縮され、日々更新していくこととなりました。すっかり慣れてきたR君の姿に変化が見られるようになりました。車のおもちゃを投げながら私たちおばさん、おじさんの反応をうかがうようになりました。

「大好きな車を投げないでね。車さんが痛いって言っているよ。」と、禁止句を使わないように努めました。「ダメ!」と言うと、なおもやり続けて「投げる」ことを面白がる遊びにしないためです。

疲れてきて物に当たりたくなる気持ちは、分かりますね。

 

R君なりに頑張っている姿を見ていたら、「叱る」なんてとんでもないことで、むしろ「偉かったね!頑張ってね!」とたくさん褒めてやりたいと思いました。

 「おじちゃん!おばちゃん!」と呼ばれる関係の中に、信頼関係が生まれてきたと感ずる頃、最終日を迎えることとなりました。六日目の涙は、瞬く間の出来事でした。

 

こうして

車のおもちゃと絵本とそして歌に助けられて、6日間を無事終えることが出来ました。

保護者の方のお手伝いが少しでも出来たなら、こんなに嬉しいことはありません。

 

明日は、ひな祭り。

そもそもひな祭りは女の子の健やかな成長を願う行事ですが、性別は関係なくして、この度ご縁をいただいたR君をはじめ子どもたちの健やかな成長と幸せを願う日として、おじさんと共にお祝いしたいと思います。

 

玄関ギャラリーのお雛様たち
菱餅のとなりは、ミニうさぎのお雛さま
弥彦のガラス工房で今年求めたニューフェイスです


2023年2月4日土曜日

待ち遠しい春

今日は「節分」です。

暦の上では春(立春)前日ですが、辺り一面雪景色です。
 顔をのぞかせていた水仙の芽が、雪にすっぽり覆われてしまいました。
まだまだ寒い日が続きそうですね。 

 「こころほいく」では毎日利用者さんがいらっしゃる訳ではありませんが、お子さんに関わる行事は大切にしていきたいと思っています。

「節分」もその一つです。豆をまいて鬼を追い払い、福(春)を招き入れたいと思います。そして、1年の無病息災を祈りたいと思います。

 豆まきが終わると、「歳の数だけ食べましょう」と豆を食べていたのは、過去の話になりました。今は、誤嚥防止のため、「5歳以下の子どもには、かたい豆やナッツ類は食べさせないように」と、国よりの指導があります。

 今年の節分は大人だけでしたので、これまで通り落花生をいただくこととしました。

 今年は、新たな試みで、恵方巻の手作りに挑戦してみました。「南南東は、どっちかな?」とワイワイ言いながら、美味しくいただくことができました。

 「節分」の楽しみのもう一つは、鬼に関わる絵本を子どもたちに読んでやることでした。

 今年は、「だいくとおにろく」の絵本を紹介させていただきます。
松居 直再話 赤羽末吉画
福音館書店刊
日本の昔話

「むかし、あるところに、とても ながれの はやい おおきなかわが あった。」と、このお話ははじまります。 なんどはしをかけても ながされてしまい、むらのひとたちは、こまりはてて いました。

そこで、このあたりで いちばん なだかいだいくに はしをかけてもらうよう たのむのです。はしをかけることをひきうけたものの だいくは しんぱいになって かわを のぞきこんでいました。

 そこに おおきな おにが あらわれて言います。 「おい、だいくどん、おまえは いったい なにを かんがえている」 

 ここから、おにと だいくの 知恵くらべがはじまります。問答の末、おにの 力を借りて はしをかけることができました。 

 結果は、めでたしで終わりますが、人間(だいく)の知恵と機転が鬼(おにろく)に勝ったことは小気味よくもあり、どこか気がいい、憎めない存在の鬼に心惹かれるお話です。

 昔話にはいろいろなタイプの鬼が出てくるお話がたくさんありますが、「だいくとおにろく」には、心がほっこりさせられます。 


「だいくとおにろく」の再話をされた松居直氏が、昨年11月に亡くなられたと聞きました。とてもショックを受けています。

 先生の講演会では、穏やかな口調の中にも絵本への思いを熱く語っていらっしゃったことが、つい昨日のことのように思い出されます。たくさんの学びをいただきました。
ご冥福をお祈りいたします。 

 絵本は無理じいをして読むものではありませんが、興味がないからいいというものでもありません。絵本の面白さに出会えていないお子さんに、絵本の魅力を伝えることができ、「絵本が大好き!」のお子さんが一人も増えてくれたらこんな幸せなことはありません。 


 「立春」前夜、穏やかで暖かな春を心待ちにしています。

 
「春よ来い!」
 

2023年1月27日金曜日

子ども自身がもつ育ちの力

 

またまた、たくさんの雪が降りましたね。

 

こんな雪の最中、ご利用いただいたWさんには感謝の言葉しかありません。

ありがとうございました。

Rくんとは、およそ11か月ぶりの再会でしたが、慣れない環境にも関わらず、泣くこともなく安心して遊んでいる姿を見守らせていただきました。

1歳7か月のRくんは、足取りもしっかりとしていて、一人遊びが上手にできるお子さんでした。年齢等を考えて、興味を惹きそうなおもちゃをいくつか準備し、後は臨機応変に対応できるようにして環境を整えました。ままごと遊びは性差なく大好きな遊びの一つですし、男の子だから車というのも偏った見方だとも思いますが、車や電車遊びの提案もしてみました。

 

レールの凹凸をみてはめ込もうとする仕草も見られ、この年齢でこんなこともできることに驚かされました。見て学ぶ力も育っているのですね。踏切を走らせるときには、「カンカンカンカン!」と擬音を使い、電車を走らせていました。

電車遊びを主としながらチエーン遊びやコップのタワーを積んで崩す遊びに興じたり、そのコップで乾杯ごっこをしたり、笑いこけながら楽しそうに遊んでいた姿が印象的なRくんでした。

3時間半をたっぷり遊んだ頃に眠気がきていたRくん。そんな矢先にお母さんがお迎えに見えられました。「ピンポーン!」の音にハッとした様子のRくん。

お母さんの姿に出会った瞬間、Rくんに別のスイッチが入ったようでした。

楽しく遊んでいたことのすべてがリセットされたようにも見えました。

 

「お母さんの力」の偉大さを感じた瞬間でした。

と同時に、慣れ親しんでいるようにみえても、大人(私たち)への気遣いをしたり、お子さんなりに我慢をしたり、頑張っていたことに気づかされました。

コートを着るのもそこそこで、入口(出口)の扉に走りこんだRくんの精いっぱいさが伝わってきました。

 

心が通いあっているように思っても、まだまだ見えていないことがあることに気づかされました。お子さんの心にしっかり寄り添って、読みとっていかなければと、心新たにしたところです。

 

1歳7か月のお子さんに、すでにこんな力が備わっていることに感動した出来事でした。

 

数日前にも、2年半振りの利用者Yさんからお問い合わせの電話をいただきました。利用せずに解決できたことは何よりだったと思います。困った時、「こころほいく」の存在を思い出してくださったことがとても嬉しかったです。

 

これからも利用者さんのご希望に寄り添うことを基本姿勢として進めてまいります。困った時、お気軽にご相談いただければ幸いです。

 

どうぞ今年もよろしくお願いいたします。


雪が吹きつけた玄関先
左右に置かれているのは、魔よけのシーサーです
沖縄生まれのシーサーは、とても寒そうです
この日ちなみに-3℃

  裏庭も避難通路確保のため、雪抜けバッチリです!