💛干し柿
<秋のある日・ベランダの風景>
秋の味覚にはいろいろありますが、、柿もその代表的な果物の一つです。
さわした柿よりも保存がきく干し柿が、我が家流の食べ方です。昨年、
ご近所の方からたくさんいただいたことをきっかけに、家でも作るように
なりました。
今年は、1回、2回3回4回と届けていただいた柿が、なんと合計
200個余り。最後の4回目には、うれしい悲鳴が止まりませんでした。
特に夫は、むいて、むいて、…。そして紐で結わえて吊るす役割の人でした
から、それは、それは、もう…。(笑)
夫の干し柿作りの執念(?)は、「好物の干し柿を子どもたちに
食べさせてやりたい!」の一念です。まさに親の愛のひと言につきます。
さすがに申し訳なくて、私は最後の4回目の皮むきのみに参加しました。
終始自分でやることで達成感があるかな?と、私なりの言い訳です。(笑)
という訳で、今年は子どもたちだけでなく、私たち親も存分に干し柿を
堪能できそうです。柿が好物だった母が口癖のように言っていた言葉を
思い出します。「柿が赤くなると医者が青くなる」と。それほどに柿は、
ビタミンも豊富で栄養価の高い食べ物ですね。
干し柿がうまく出来たら、お好きな方に「どうぞ、食べに来てください。」
「おいしいお茶もございます。」と、どなたかをお誘いしたくなるほどに
たくさんの干し柿ができそうです。
どうぞ遊びに来てください。
あるお話を思い出しました。浜田廣介の児童文学「泣いた赤鬼」です。
80年以上も前に発表された作品で、当時の国語の教科書にも掲載されたよう
です。
主人公の赤鬼は、人間たちと仲良くしたいと考えました。
「こころのやさしいおにのうちです。どなたもおいでください。おいしい
おかしがございます。おいしいおちゃもございます。」と、看板を家の前に
立てました。怖い鬼ではないことを証明するために、青鬼とは仲間ではない
ことの小細工までして、村の人たちを自分の家に招こうとしたのでした。
その結果、こころやさしい青鬼が自分の元を去って行ってしまうという
悲しく切ない結末を迎えるのですが、…。
若き20代の頃、当時担当していた3歳児の子どもたちと劇遊びをしたり
してこのお話の世界を楽しみました。劇の発表の日、まだ11月(23日)
だというのに初雪が降り、私の話を聞くよりも窓越しに雪見物をしていた
子どもたち。興味が魅かれるものに飛びついていく姿。自分の気持ちに正直
で素直な子どもたちでした。
ほんとうのやさしさとは?
ほんとうの友だちとは?
3歳の子どもにはむずかしいテーマだったかもしれませんが、こころと
こころは伝わりあうものだと信じていた頃、今も変わらぬ私の願いです。
「ないた あかおに」好きな本(これは紙芝居ですが)の1冊です。