今日から3月弥生(やよい)です。
古い言い方ですが、優しい言葉の響きが、私は好きです。
それでも、笑顔で迎えるスタッフとその場のウェルカムムードが彼に伝わったのか、緊張がほぐれるにはそんなに時間はかかりませんでした。やれやれと胸をなでおろし、かつて遊んでいたおもちゃを手はじめに、年齢に合うだろうおもちゃのいくつか提案させてもらいました。
当然ながら、1歳の頃集中して遊んでいたチェーン落としには全く見向きもせず、車や電車のおもちゃが目に留まったようです。
<スェーデンのBRIO社製> 「トラベルサークルセット」 豊富なパーツを足していくことで、遊びの発展性があります。 この線路は、後日にIくんが遊んだ時のものです。 左手前方の踏切がお気に入りでした。 Hくんが組み立てた線路はオリジナリティに富んでいて、再現できず残念! |
箱から木製の線路やパーツを出して、一つ二つと組み立て方の手本を見せてやると、すぐに覚えて自分でどんどん繋げていきました。もちろん少しは手伝いもしましたが、大人のように概念にとらわれることがなく、発想力が豊かで面白いものができました。
赤ちゃんだった頃のHくんしか知らない私たちには、こんなにも成長した姿に遭遇することができ、喜びと感謝の思いです。長い間、子どもと関わる仕事をさせていただいてきて感じた喜びとはまた違う醍醐味です。
さて、遊びはじめたHくん。
「ぴっ、ぴっー、がたん、がたん、がたん。」と、言葉を巧みに操り電車を走らせて遊んでいます。チェーン落としに集中していた姿そのものでした。
こころほいくでは、おもちゃの準備をする際に、年齢や性別や好みに添ったものを最低限度は整えたいという思いでやってきました。決して十分に揃っているとは言えませんし、今回のように、利用者さんの顔を目前にして準備する場合もあります。
「おもちゃは子どもがはじめて出会う芸術、文化。」と、研修会でお聴きしたことがあります。だからこそ、絵本と同様に、良いもの(おもちゃ)を子どもに届けてやることが、大人の役割であると改めて感じた出来事でした。
その後、偶然にも、Hくんとほぼ同年齢のIくんをお預かりする機会がありました。
ただ、初めての利用者さんでしたので、年齢、性別以外「好む遊び」の情報がありませんでした。
私の相談に的確にアドバイスしてくださった横山さんに感謝です。
そして、上手に遊んでくれた子どもたちにも感謝です。ありがとうございます。
わくわくするこの季節。安心安全を大前提に、「楽しい!」をこれからも考えていきたいと思います。これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。