2022年12月31日土曜日

ゆく年くる年

 

あと十数分、もう少しで今年2022年が終わろうとしています。

 

今年も色々な出来事がありました。

いまだ終息しないコロナウイルスとの闘い、2月に始まったウクライナにおける侵略戦争、身近な保育のことで言えば、痛ましい出来事もありました。「不適切な保育」という言葉が、しきりに聞かれるようにもなりました。

 

耳を疑うような出来事が、保育の現場で起きていることに信じがたい気もしますが、氷山の一角なんてことがないように祈るばかりです。

 

変則的にそれも一時的に短時間のお預かりをさせていただいている「こころほいく」にも、もれなく「不適切保育について」の調査依頼の文書が届きました。年明け早々に報告書を発送する予定です。

 

そもそも、私にとっての子どもという存在は、愛されるために生まれてきた守られるべき存在だと思っております。生まれてきた場所で、周りの大人を手本として学び、成長していくものです。

 

目の前の子どもを見ていると、「この前にはできなかったことが、今日できるようになった。」それだけで喜びです。そんな子どもの姿を見ていると自然に笑みがこぼれ、感動をいただいております。

 

来年は、一人でも多くの人たちが幸せに暮らせる世の中であってほしい。子どもたちの笑顔がたくさん見られる年になってほしい。そんなことを思いながら、心新たにして新しい年を迎えたいと思います。

 

今年一年大変お世話になりました。たくさんの方に支えられてここまでやってこられたことに感謝しかありません。ありがとうございました。

 

来年もよろしくお願いいたします。


卯年2023年
子うさぎを見つめる優しいまなざしに一目ぼれして、求めたものです
このうさぎさんにあやかって、
子どもの心に寄り添って保育させていただきます



 

2022年12月22日木曜日

クリスマスと絵本

 

大雪になりました。

庭の木々もすっぽり雪におおわれ、辺り一面真っ白です。花芽をつけていたミモザの木の枝が雪の重みでポキント折れ、いたわしい姿になってしまいました。雪の備えもしないで、不用意だったことをミモザの木に謝りました。

 

「ホワイトクリスマスだ!やったー!」なんていうレベルではありませんでした。

 

かつて…。

12月の保育園は、クリスマスカラーで一色です。

「今年のクリスマスは、どんなことをしようかな?」「さてさて、サンタさん役にはどなたにお願いしようかしら?」などなど。子どもたちの喜ぶ顔を想像し、わくわくしたものです。

 

「サンタさんが来てくれるかな?」と、まずはサンタクロースへの期待感を高めるための演出をあれこれ、そしてその期待を裏切らないように準備を着々と進めていきます。

 

サンタさんにどういう形で登場してもらうかが、悩みどころでした。

トナカイが引くソリに乗って…といきたいところですが、そもそも雪も降らなければ、住宅事情も変わって煙突のある家もありません。

 

当日。

ホール入り口の手前辺りから「シャンシャン♫」と鈴の音を聞こえるように流し、「来るかな?来るかな?」の雰囲気が盛り上がったところに、「サンタさん登場!」の運びとなります。

 

「ほんとうにサンタさんなのかな?」と怪訝そうに顔を覗き込む子どもや「サンタさん!どうやってきたの?」「どこからきたの?」など興味津々な質問に、丁寧に答えるサンタさん。そのサンタ語の通訳するのが、進行役である私の役目でした。子どもたちの期待を裏切ることなく、失望させないようにするのが、大人の役割と思っていました。いつまでも夢見る子どもでいてほしいと願っています。

 

そのあと、サンタさんからプレゼントをもらうのが、定番の流れです。怪訝そうな表情だった子どもも、プレゼントをもらった喜びで、「?」は吹き飛んでしまうようです。()

 

蛇足ですが…。

2005年12月22日、強風による大停電が新潟地域に起きました。まさにクリスマス会の真只中の出来事でした。楽しかったクリスマス会の余韻どころではない、子どもたちを寒さから守るための行動に必死だったことを覚えています。園にあるありったけの毛布を出して、暖をとりました。電話も不通となり、外部との連絡も取れない状態でした。

 

夕方4時頃には復旧し、大事に至ることもなかったのは、幸いでした。

 

あれからまさに17年。今年は、この大雪になって、いろんな被害災害が起きていると聞きます。子どもたちの安全を守るために日々ご苦労をなさっている園の先生方を思うと、頭が下がります。

 

もうすぐクリスマス。

話はがらりと変わりますが、この時期に子どもたちに読んであげたい絵本を1冊紹介させていただきます。

 

「子うさぎましろのお話」
文・佐々木たづ 絵・三好碩也 刊・ポプラ社

クリスマス。

北の国に住むどうぶつの子どもたちのところにもサンタクロースがやってきました。

白いうさぎの“ましろ”は、いちばんに贈り物をもらいました。おかしときれいなかざりです。

“ましろ”は、よろこんでおかしをぺろりと食べてしまって、まだ、もっとなにかほしくなりました。

 

そこで、“ましろ”は、「べつのうさぎの子になればいい!」と考えました。そして、からだのところどころにすみを塗って、まっ白なからだをくろくしてしまうのです。

 

うさぎの子は、いいました。「おじいさん、ぼくにもクリスマスのおくりものちょうだい」

おじいさんには、それが“ましろ”だということが分かっていたのですが、…。

 

残っていた一つの種をもらい、さらに袋の中に残っていたサンタさんのサンドイッチももらって食べる“ましろ”でした。

 

おなかいっぱいになったうさぎの子に、サンタクロースのおじいさんは、種を渡しながら言いました。

「さあ、よい子で、おうちへおかえり。おかあさんがしんぱいして、まっているよ。」

                ―(中略)―


自分のものは、さっさと食べてしまったけど、お友だちのものが美味しそうに見えてくる。もっとほしいなあ!小さい子どもには、あるあるの話ですよね。

 

「さっきあげたよね。もう食べてしまったの?」と、たしなめてしまえば、話はそれで終わりです。子どもの可愛い嘘にうまく付き合ってあげる優しさと包容力に、心が温まるお話です。

 

クリスマスを間近に控えた頃、4,5歳児のクラスに読んであげていた絵本です。

少しむずかしい内容もありますが、研ぎ澄まされた子どもたちの感性で、しっかり受け止めてくれていたと思います。

 

さて、このお話のラストシーンが感動的なのです。

 

“ましろ”は、ひとつの種を土の中に埋めました。春になって芽をだしたのは、もみの木。もみの木はぐんぐんのび、秋には若木になり、そして12月。

 

“ましろ”のもみの木は、もみの林の中にあって、ひときわキラキラかがやく木に育ったのでした。

そして、その木には、おもちゃ、ベルや絵本、おかしもなっていました。

心を改めた“ましろ”への贈り物は、神様からの世界中の子どもたちへ贈られた木だったようです。

 

「うそをついてはいけないよ」「いい子になるとこうなるよ」という、教訓話ではけっしてありません。

でも、お話を聴いている子どもたちには、ちゃんと伝わっているようでした。

 

クリスマスを心待ちにしている子どもたちに伝えたいメッセージを気負わず、淡々と読み、このお話の魅力が伝わってくれれば、嬉しいです。

 

今日お預かりした9か月になったEちゃんには、初めてのクリスマスです。

この時期のお子さんにふさわしいクリスマスの絵本が見つからず、結局、「いいおかお」

「いないいないばぁ」の2冊を読んであげました。

 

手を出して、「タッチ!」と言葉をかけると、もみじのような可愛い手を出して応えてくれるEちゃんです。

メリークリスマス!


<こころほいくの玄関ギャラリー/クリスマス>
今年新調したツリーとリースが仲間入りしました


2022年12月3日土曜日

振り返ってみて

 

昨日は、新潟に初雪が降りました。まさかの雪に見舞われ、外出先から必死な思いで帰宅しました。スノータイヤ未装着!天気予報を侮ってはいけないと、つくづく思ったところです。新潟に冬の到来です!

 

<ナナカマドに積もった初雪>

 そして、今年のカレンダーは残すこと、あと1枚になりました。定型文ですが、あっという間の1年だったように感じています。

 

振り返って思うことは、コロナ禍にあって、口角を上げていてもマスクで顔の半分が覆われている状態。目だけで感情を伝えることの困難さです。

最近お預かりさせていただいているEちゃん(8か月の女の子)に、じっと顔を見つめられることがしばしばあります。Eちゃんにとって、信頼できる大人かどうかの確認作業をしているのだろうと理解しています。

幸いなことに、受け入れてもらっていることが感じられ、ほっとしています。「Eちゃんのこと大好きだよ!」の気持ちはしっかり伝わっているようです。

 

お子さんの安心安全の場が保護者さまの安心安全の場に繋がり、「こころほいく」への信頼につながっていくものと肝に命じています。

 

余談ですが…。

 表情を分かりやすくするために、マウスシールドを使ってみた日がありました。その日、たまたまKくんのお迎えに来てくれたお兄ちゃん(4歳児)の言葉を紹介させていただきます。「(園の先生と)マスクが違うね。」と、お母さまからの後日談です。子どもの観察力の鋭さにドッキリさせられます。大人の一挙手一投足を本当によく見ていますね。

 以来、違和感を与えるマウスシールドは使用しないことにして、いつものマスクに戻しました。()


10月末日。

瀧薫先生の「子どもの瞳が輝くとき」~おもちゃの選び方と保育者の支援~保育課主催研修をオンライン受講させていただきました。

 

自発的な遊びこそ、発達の基礎である学びである

遊びこそ発達の原動力である

乳児とおもちゃの関り、そしてどんなおもちゃが望ましいのか等々

 

子どもの発達を育む遊びと保育者の関りの大切さを再確認させていただきました。

 

 こころほいくでは…。

お預かりするお子さんの年齢などを考えて、遊びの環境を準備させていただいております。お子さんの興味関心に合致するとは限りませんので、遊ぶ様子を見ながら足したり引いたりしています。ともすると、おもちゃが出すぎてしまい、一つのおもちゃでじっくり遊ぶことを妨げているのではないかと悩むこともあります。

遊びたい気持ちや自発性を尊重していくこと、お子さんの気持ちに寄り添うことが基本であると思っているので、つねに試行錯誤の連続です。

 

いい絵本と同じで、いいおもちゃは、子どもの興味を惹きつける力があると思います。たくさんのおもちゃの中から気に入ったものを見つけ、大人のやることを真似、そして自分流を見つけて遊んでいる姿を見て胸をなでおろしています。

 楽しんで遊べるだろうおもちゃと、ちょっと高度かもしれないけれどこれなら遊べるかもしれないおもちゃとに区分し、整理しました。

 

研修会に参加することによって、こころほいくの環境の見直しをするいい機会となりました。有意義な研修の場をありがとうございました。

 

たくさんのおもちゃで遊んだ後のもう一つの問題は、除菌・清浄です。

それを見事に解決してくれる優れものを発見しました。ほとんどの木製おもちゃは、木製専用除菌剤「Wood Refresher(ウッド リフレッシャー)」で対応しています。

 絵本などの紙製と布製をどうしたらいいのかが、ようやく解決できました。

 

  

おもちゃの除菌収納ボックス「フラネベビー」
「安心のLEDライト対応」
「NASAが認めた除菌技術で、99.9%の効果あり!

  💛「コロナ感染拡大防止対策支援事業」の一環で買わせていただきました。

 

安心安全の再度点検をして、物的・人的そして施設環境を万全に整えて年の瀬を無事迎えたいと思います。よろしくお願いいたします。