2021年5月9日日曜日

近況

 

わが家の玄関を出て、私の足で40歩ほど歩くとカモの親子が時々群れている川が流れています。その川に沿って200歩ほど足を進めると、田んぼの景色が広がってきます。(利用者さんとの散歩コースでもあります。)

 

 北の方向を遠く望むと飯豊連峰の頂には雪化粧が残るこの頃、5月の連休を挟んで田植えの準備が始まります。夜には、満々と水が張られた田んぼから「カエルの合唱」が聞こえてきて、最近の心を騒がされている日常の中で、ほっとする瞬間です。

 

 つい先日のこと。我が家に珍しいお客様が訪れるようになりました。

家人に手招きで呼び出されたその先、玄関前の電線に止まっていたのは、ツバメでした。

 

時折聞こえてくる「ツピ、ツピー!」の鳴き声の正体は、なんと遠く南からはるばるとやってきた渡り鳥のツバメだったのです。

 

様子を見ていると、車庫の(電動)シャッターが開く度に、その隙を見計らってのせわしない出入りをしていることが分かりました。

 

そして、さらに

1羽だけだと思っていたのが、もう1羽の存在が明らかになり…。

 

 

<5月の青空とツバメ>
とても見づらいのですが、間違いなくツバメです。
二つの屋根の上、電線の左手と右手それぞれに小さく写っています。
2羽がそれぞれに我が家の車庫の方を向いて止まっています。

     
  2羽のツバメ。もしや?

つがい(夫婦)の可能性が大であると、家族の中で意見が一致しました。

 

 子育てのできるマイホーム(巣)の物件を探していたのかもしれませんね。(笑)

 昔からツバメが家に巣を作ると縁起が良いという話も聞きますし、人通りの多い家の軒先に巣を作るという話も聞きます。外敵から自分たちを守ることのできる「家」として、

どうも我が家の車庫が選ばれたようで、光栄と思うしかありませんね。(笑)

 

 そしてある夜。

 車庫をのぞいた時のことです。空間利用で作った靴棚に数足並んでいた1足、スニーカーそれぞれに1羽1羽のツバメがすやすやと眠っている光景が目に入ってきました。

 

 まるで絵本「そらまめくんのベッド」の中の、そら豆の殻にすやすや眠る(鳥の)うずらのような、お話に出てくる世界だと思いました。その光景が何とも愛らしく、若いつがい(夫婦)の姿に胸を打たれるものを感じました。

 

スニーカーの中?

人間同様に、住宅事情や子育て事情も変わりつつあるのかしらと半信半疑でウワサしている家人たちです。

 

されど、ツバメの習性としては、泥と枯草で巣を作ると思っていましたので、果たして本当のところは分かりません。家人がその在りかを探してみたものの、謎のままです。

 

安全地帯から巣立った後、探索してみるしかないですね。(笑)

 

選ばれた家の住人としては、守ってやるべき存在としての義務のようなものすら感じ始めているところです。

 

ここ最近、時々出没している体が黒く、大きい鳥カラスの存在がとても気になるところでありますが、…。

 

 車庫前の電線に止まっているツバメに気づいたあの時。思い出せば、車庫を見下ろす眼は、見張っている眼のように鋭く、2羽が「ツピ、ツピー!」と言葉を交わし、合図をしていたようにも思えます。人間界で言えば、子育ての相談だったのかもしれませんね。

 

 役割分担があって、卵を温めるメス(母)と、エサを運び見張る役割のオス(父)の2羽が協力し合って全力で子育てをしている姿は、人間と同様、もしかしたらそれ以上かもしれません。

 昔、元上野動物園園長の中川志郎さんのお話を聴く機会がありました。日本に初来日したジャイアントパンダの飼育に獣医師として携わった方のお話でしたので、とても興味深い内容でした。

 

 『100gという超未熟児で産まれたパンダの赤ちゃんをほぼ1日中、母親が舐めて育てるという子育て法。子どもが激しく鳴く時には、1分回に80~100回舐め続けるという行為は、かなりの重労働であり、少しでも気を抜くと赤ちゃんの生命にも関わるほどの重大なことであること。』などなど。

 

 人間はもちろんのことですが、鳥も動物も、子どもを持つ親は必死で子育てに関わっていることを改めて感じさせてもらった出来事、ツバメとの出会いでした。

 

 頑張っていらっしゃるお母さまの姿をたくさん見せていただいてきた3年半。

 そんなお母さまを応援したいという気持ちは、その時と少しも変わりなく、「こころほいく」のポリシーとさせていただいております。

 

まさに、今日は「母の日」

「ツバメ、がんばれ!」「おかあさん、がんばれ!」

 子育てを頑張るお母さまたちを今後も応援していきたいと思っております。 

 

2021年3月31日水曜日

春の訪れ

 

 新潟の桜も開花宣言と共に、あちらこちらで桜が満開です。自宅近くにある警察学校河岸の桜並木も桜色に染まっています。綺麗ですね。

 

すっかり春めいてきたこの頃。

 我が家の庭では、白木蓮のつぼみがふくらみ、下に目をやれば、雪柳の可憐な花が風に揺れています。足元のラッパ水仙もようやくつぼみがふくらんできました。

  そして、レンギョウが黄金色の花をつけ、真っ盛りです。

<レンギョウ>
我が家に春一番を知らせてくれる花です
我が家に来て二十数年、大きくたくましく育ってくれています


4月の中旬。レンギョウの花が満開だった頃、退職後の第二の仕事をさせてもらっていた時のことです。新任の園長先生たちにお話をさせていただく機会がありました。

 「レンギョウの花言葉を知っていらっしゃいますか?」と、聞いてみました。

 レンギョウの花言葉は、「希望」です。私は、この花言葉も含め春一番に咲くレンギョウの花が、大好きです。その花にからめて、「園長先生は、子どもたちにとってまさに希望だと思います。自信と希望をもって、これからの仕事に励んでください。」と。このような話をさせていただいたと記憶しています。(随分と偉そうにと、今思えば恥ずかしいかぎりです。)

 後日、ある園を訪問した時のこと。

話を聴いてくださっていた園長先生に言われました。「レンギョウの話が心に沁みました。(仕事は)大変ですけれど、希望をもって仕事をしていこうと思います。」

 自分が感じたことを素直に人に伝えることができる。素敵なことですね。自分が褒められたことの嬉しさと、この方の人柄に私は、感動しました。その園は、その先生の人柄が感じられる、優しさにあふれている園だったという印象で帰路についたことを憶えています。

 こんなことがあって一年くらい経過した頃だったでしょうか。

A先生が亡くなられたそうです!」突然の訃報が届きました。

 レンギョウにまつわる因縁から、お悔やみの席での最後のお別れをさせていただきました。

  子どもたちのために一生懸命お仕事をされていることは、風の便りで聞いておりましたので、「悔しい思い、残念な思いを残しつつ逝かれたのだろう。」と察するに余りあります。

 

癌との闘病で入退院を繰り返していらっしゃったと伺いました。「痛い!」の弱音を吐くこともなく、常に「治る!」という希望を持って治療を頑張っていらっしゃったそうです。なかなか出来ることではありませんね。

 レンギョウの花が連れてきてくれる、ちょっぴり苦く、でもなぜか頑張ろうという勇気が湧いてくる思い出です。

 明日から4月。

新一年生が羽ばたく時期ですね。新しい生活の始まりに、夢と希望に胸ふくらませている頃だと思います。そして、ちょっぴり不安にかられていることもあるかもしれませんね。

  利用者さんのお子さんにも、新一年生になられるお子さんが何人かいらっしゃいます。

 周りの大人による心ない一言によって、傷つけられることがないように、学校という小さな社会の渦に飲み込まれることのないように、こころから祈っています。

 

 優しく、そして…強く、たくましくなあ~れ!

「ころろほいく」は、特別な節目の時はありませんが、新入園新入学されるお子さまの健やかな成長を心よりお祈り申し上げております。

 

 

 

2021年3月3日水曜日

雛祭り

 

 今日は、雛祭り。

  ♪ はるの やよいの この佳きひ なによりうれしい ひなまつり ♪

 

 保育園時代、毎年この時期に歌ってきた「うれしい ひなまつり」の一節です。

雛祭りは、娘二人を育てた親としても大切にしてきた行事の一つでした。

 

 長女の初節句のお祝にもらった七段飾りは、押し入れに拠点を移してから何年経つことでしょう。(笑)娘の成長につれ、いろんなことを言い訳にして飾ることから遠ざかってきたように思います。おかげ様で、二人とも無事に成人してくれたことに感謝しております。

 

時は流れ、玄関に居場所を移し、コンパクト化したお雛様。女子の健やかな成長を祈る節句ですから、元女子としては、これからも大切にしていきたいと思います。

 

玄関に引越しをした手作りのお雛様たち
左手の小ぶりのお雛様は陶器製で、京都旅行で求めたもの。
右手の大ぶりなものは、手先の器用な方に作っていただきました。

タイムリーな今日。

利用者さんはいらっしゃいませんでしたので、夕食にちらし寿司とすまし汁、桜餅をいただき、ささやかながら家族で節句を祝いました。

 

時々利用してくださる姉妹さんが、いらっしゃいます。

日々成長していく姿を時々見せていただいて、目を細める出来事の連続です。

 

 先日、私の膝の上に座って絵本を読んでもらっていた時のことです。

読み終わったはずの絵本のページをめくって、何かを探している様子のAちゃん。

 

そして、ある1ページを開いてくれたのを見て、驚きました。それは、うっかりと読み飛ばしていたページがあったのです。「子どもは、絵を読む。」という話を聴いたことがあります。まさに、Aちゃんは絵を読み、心に刻んでいたのですね。前に1回か2回読んだくらいの経験でしたので、余計驚きでした。

 

「ごめんなさい!」と謝り、最初から仕切り直しです。ようやく腑に落ちた様子のAちゃん。安心したように、次の1冊へと手を伸ばしていきました。

 

こんなこと、あんなこと、子どもたちに教えてもらうことや気づかせてもらうことが多々ある日々です。

 

タイムリーにお祝いはできませんでしたが、これからも健やかに成長されることを心よりお祈りいたします。

2021年3月1日月曜日

おもちゃ

  今日から3月弥生(やよい)です。

 古い言い方ですが、優しい言葉の響きが、私は好きです。

  冬から春に移り変わる季節は、卒園卒業の季節でもあり、別れを惜しむと同時に新たな出会いを予感する季節でもあります。

  そんな季節の到来にわくわくしませんか。

  最近、およそ2年ぶりの利用者さんがお見えになりました。本当に久しぶりだったので、驚くやら嬉しいやらで、わくわくしながらその日を待ちました。

  赤ちゃんだったHくんが、私たちのことを覚えているはずもなく、再会の挨拶はもじもじ…とスタートしました。懐かしんでいるのは、もちろん大人だけです。(笑)

 

 それでも、笑顔で迎えるスタッフとその場のウェルカムムードが彼に伝わったのか、緊張がほぐれるにはそんなに時間はかかりませんでした。やれやれと胸をなでおろし、かつて遊んでいたおもちゃを手はじめに、年齢に合うだろうおもちゃのいくつか提案させてもらいました。

 

 当然ながら、1歳の頃集中して遊んでいたチェーン落としには全く見向きもせず、車や電車のおもちゃが目に留まったようです。

<スェーデンのBRIO社製>
「トラベルサークルセット」
豊富なパーツを足していくことで、遊びの発展性があります。

この線路は、後日にIくんが遊んだ時のものです。
左手前方の踏切がお気に入りでした。
Hくんが組み立てた線路はオリジナリティに富んでいて、再現できず残念!

 箱から木製の線路やパーツを出して、一つ二つと組み立て方の手本を見せてやると、すぐに覚えて自分でどんどん繋げていきました。もちろん少しは手伝いもしましたが、大人のように概念にとらわれることがなく、発想力が豊かで面白いものができました。

 

 赤ちゃんだった頃のHくんしか知らない私たちには、こんなにも成長した姿に遭遇することができ、喜びと感謝の思いです。長い間、子どもと関わる仕事をさせていただいてきて感じた喜びとはまた違う醍醐味です。

 

 さて、遊びはじめたHくん。

「ぴっ、ぴっー、がたん、がたん、がたん。」と、言葉を巧みに操り電車を走らせて遊んでいます。チェーン落としに集中していた姿そのものでした。

 

 こころほいくでは、おもちゃの準備をする際に、年齢や性別や好みに添ったものを最低限度は整えたいという思いでやってきました。決して十分に揃っているとは言えませんし、今回のように、利用者さんの顔を目前にして準備する場合もあります。

  長時間お預かりするような場合、やはりお子さんのお気に入りになるようなおもちゃや遊びがあった方が安心ですし。

 そこで、あそびとおもちゃの専門店「クルテク」の横山さんに相談に乗ってもらうことにし、久しぶりにお店を尋ねました。

  その結果、求めてきたおもちゃの一つが、BRIO社の「トラベルサークルセット」です。基本セットはすでに持っていたのですが、もっと遊び込んでいくには、線路やトンネルなどのグッズを追加した方がいいということになりました。いつか、もっと買い足してやりたいという願いも叶いました。

  木のぬくもりが温かく、線路が裏表共に刻まれていることから、カーブであれば右、左が自在になります。子どもの自由な発想にやさしく寄り添ってくれるという優れものです。

  今回の選択は大正解。Hくんが喜んでくれたのはもちろんですが、遊んでもらったおもちゃも喜んでいるはずです。(笑)まだ子どもの目に留まらず、遊ばれていないおもちゃがこころほいくには幾つかあるからです。(笑)

 熱中して遊べるおもちゃに出会えたHくんは、ほかのおもちゃとも上手に遊んでくれて、こころほいくでの長い時間を飽きることなく、機嫌よく過ごしてくれました。

 「おもちゃは子どもがはじめて出会う芸術、文化。」と、研修会でお聴きしたことがあります。だからこそ、絵本と同様に、良いもの(おもちゃ)を子どもに届けてやることが、大人の役割であると改めて感じた出来事でした。

 

その後、偶然にも、Hくんとほぼ同年齢のIくんをお預かりする機会がありました。

ただ、初めての利用者さんでしたので、年齢、性別以外「好む遊び」の情報がありませんでした。

  「楽しく遊んで過ごしていただきたい。」が最重要課題です。「あそびたい!やってみたい!」の気持をうまくひきだすことができるか。迷いつつ電車あそびを提案してみました。

 踏切も出し、ライオンが乗った貨物車を加え、線路がどんどん繋がっていくと、遊びにうまく乗ってきたIくん。

  「かん、かん、かん、かん!」「ガォー!」と、自然にあそびことばが飛び出してきました。輪の中にすっぽりと入り込んで電車を操っている姿を見て、線路を大きな一つの輪にしたことが良かったと感じました。

  滞在時間こそ短かったIくんですが、楽しく過ごしていただけたことは本当に幸いでした。

  これもおもちゃが持つ「力」ですね。

 

 私の相談に的確にアドバイスしてくださった横山さんに感謝です。

そして、上手に遊んでくれた子どもたちにも感謝です。ありがとうございます。

 

 わくわくするこの季節。安心安全を大前提に、「楽しい!」をこれからも考えていきたいと思います。これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。

 

2021年2月2日火曜日

絵本大好き

 

💛節分

 今日は、節分。明日は暦の上での春「立春」ですね。

<こころほいく 玄関>
左の赤鬼は絵本作家/西村繁男さんの作品です。
新潟で個展を開催された際に求めました。
毎年、この時期の出番を待っていてくれます。
       

保育園で働いていた頃は、節分と言えば、かならず「豆まき」をして鬼を追い払う

行事をやっていました。

 

「○○ちゃんの心の中には、どんな鬼がいると思う?」といった類の問いかけを

子どもたちにしていました。決まって返ってくる答えが、「けんか鬼!」「泣き虫鬼!」

「好き嫌いする鬼!」などなど。

 

 豆をまき、鬼退治するための答えになるように誘導していたような?そんな思いも

ありますが、「鬼」という概念のない子どもたちにどうやったら理解してもらえるだろ

うかと、私なりに考え、「絵本の力」を借りることにしていました。

左上 小林輝子再話/赤羽末吉画 右上 いしいももこ ぶん あきのふくこ え
左下 松居 直再話/赤羽末吉画  右下 松居 直 文 赤羽末吉画
福音館書店 刊  他多数あり 

昔話の中で鬼が登場する話がたくさんありますが、絵本になっているお話もたくさんあります。その中から数冊を選び、子どもたちに読んであげていました。

イメージを持てたところで、鬼のお面制作、升づくり、本番の「豆まき」へと繋がっていくというのが、「節分」週間の取り組みでした。

 

「邪気や厄の象徴とされる鬼を煎った豆を撒いて追い払う」

 今年は、日本各地で節分行事が縮小されていると聞きますが、こんな時だからこそ大切にしたい行事だと思います。

 

「鬼は外!福は内!」「コロナウイルス飛んでいけ!」と声高に言いたいですね。

災害、病(新型コロナウイルス含め)、飢饉など鬼に姿を変えた災いを撃退したいです。

 

 ちなみに、我が家での「節分」は、「誰が鬼をやる?」とややもめながら鬼の面をかぶった鬼役に豆を投げるということを楽しんでやっていました。寒い最中ですが窓を開け、鬼を追い払い、福(春)を呼び込むための演出をして盛り上げます。

 昨年は節分の夜、タイムリーなことに利用者さんがいらっしゃいましたので、一緒に豆まきを楽しみました。海外に引越ししたKちゃんとの懐かしい思い出です。

旧暦では春から新しい年が始まったため、立春の前日の節分は、大晦日に当たる大事な日だったそうです。

邪気を払い、迎えた新しい年が皆さまにとって良い年となりますように、こころから願っております。

 

 

 

2020年12月3日木曜日

子どもの成長

 

花の名前は、ヒメツルソバです
名前にあるように、どんどんツルが伸びていき、花を咲かせます

昨秋、弥彦を散策していた折にある家の庭先で見つけ、ピンク色の可愛い花にすっかり魅了されました。その後、偶然園芸売り場で花苗を見つけ、我が家の庭に植えました。

 冬の間に消えたかのように見えたのですが、春から夏にかけどんどんツルを伸ばして広がっていきました。

「葉っぱだけ伸びて、いつになったら花が咲くのだろう。」と、ブツブツと娘と話していました。

そして秋。

葉っぱの色が赤く変わり、ぽつんと一つ花が咲いたと思うと、それからはあっという間。ピンク色の可愛い花がたくさん咲き、弥彦で見た時の感動が蘇ってきました。

「早く花が見たい!」という気持ちが先行するあまり、秋の咲く時期をすっかり忘れてブツブツ言ったことを、反省しました。

 

子どもの成長発達も同じだと思います。

 赤ちゃんの発達には順序性があり、「這えば立て立てば歩めの親心」という昔のことわざにあるように、一つずつ段階を踏んでいき、ステップアップしていくものだと思います。

 

始めてお預かりした時、8か月の人見知り真っ盛り期だったAちゃんが、今は11か月になりました。最初は泣いて過ごすことが多く、おもちゃを見せても関心を示す余裕もない状態でした。それが1回2回と回を重ねていくにつれ、泣かずに過ごせる時間が伸びていきました。泣くのは眠たい時にむずかるだけで、今では、笑顔もたくさん見せてくれるようになりました。這い這いのスピードも速くなり、安心して行動範囲を広げているようです。

 この成長変化に、目を細めるばかり。穴が開くほどに私たちの顔をじっと見つめていたAちゃんですが、我が家の天井や環境を見渡し、自分の居場所の確認をしていたのですね。回を重ねるにつれ、安心して過ごせる場所として認識してくれたからこそ、泣かずに笑顔で過ごしてくれるようになったのですね。

 揺ら揺ら抱っこで気持ちよさそうに眠っている時も、私のエプロンをつかんでいる手に力が入っていて、ちょっぴり緊張しているようです。Aちゃんの手がすっかり緩むまで、ゆっくり待ちたいと思います。

 

 

天井から吊るしたちょうちょ
ピンク(大)・黄色(中)・水色(小)

  以前にも紹介させていただきましたが、揺ら揺らするので、赤ちゃんに人気の優れもの。

 大中小のちょうちょを家族に見立て、赤ちゃんとのコミュニケーションツールとして、活躍しています。もちろんAちゃんも大好きです!

 

一人のお子さんの成長の過程を、日々子育てに奮闘のお母さんと共有させていただけることは、この仕事をしている醍醐味です。そして感謝すべきことです。

   

 

 

2020年11月26日木曜日

絵本大好き

 

💛 収穫の秋 芋掘り

   

収穫したさつま芋の山
隣の畝に植えてあった大根を試し掘りしてみたのですが、
さつま芋に負けず劣らずふとっちょでした


 先日、少し遅めの芋掘りをしました。2年ぶりの今年は、孫の手も子どもの手も借りずに、私たち夫婦で実行しました。余談ですが、11月22日は「いい夫婦の日」だったようですから、狙ったわけではありませんが、夫婦共同作業のいい日でした。(笑)

 

 芋の葉っぱを取り除いていくと、いたるところにぽっかりと穴が開いているではありませんか。犯人はモグラとみましたが、…。空洞化した穴を掘っていくと、出てくるのは食べ残された芋の皮ばかり。やはり、…。

 と思えば、芋のありかを探し、一生懸命土の中を掘っている私の目の前を、何ものかが走り去っていきました。一瞬の出来事でしたが、黒い物体の正体は、ネズミのようです。

 さらに穴を掘っていくと、ミミズに幼虫、ダンゴムシなどに遭遇し、ここに子どもがいたら歓声や悲鳴が上がるだろうと想像したら楽しくなりました。

 

保育現場にいた頃、芋掘りの時に子どもと一緒に口ずさんでいた歌がありました。

  

 ♪でぶいもちゃん つちのなかで なにしてたの

  もぐらと おすもうなんか してたのかい ♫

 

 ♪ちびいもちゃん つちのなかで なにしてたの

  みみずと けんかなんか してたのかい  ♫    

 

(まど・みちお 作詞 湯山 昭 作曲)

 

 おいもともぐらがすもうをとるなんて実際にはあり得ない話ですが、でも嘘でも作り話でもない、子どもの想像力を育んでくれるすばらしい歌詞だと改めて今回感じました。

 

 芋掘りと言えば、この歌と同時に読んでいた絵本があります。

 


「おおきなおおきなおいも」
赤羽末吉 さく・え  福音館書店刊
(1972年発刊 半世紀近く子どもたちに読み継がれてきた絵本です)

 この絵本は、鶴巻幼稚園の市村久子さんの教育実践をもとにつくられたお話です。

  

 楽しみにしていたいもほりえんそくが雨のために1週間延期になってしまったことから、このお話は始まっています。子どもたちは、どんなにがっかりしたことか想像つきますよね。

 

  子どもたちは、言います。 

「つまんない つまんない つまんない

     かさを さして いけば いいんだ!

      ながぐつ はいて いけば いいんだ!

      かっぱ きて いけば いいんだ!」

 

   せんせいは、言いました。

    「だいじょうぶ だいじょうぶ

     おいもはね

     1つ ねると

     むくっと おおきくなって

     2つねると

     むくっ むくっと おおきくなって

     3つねると

     むくっ むくっ むくっと おおきくなって

          ―(中略)—

     いっぱい おおきくなって 

     まっててくれるよ」

 

    「そのおいも

     こーんなに おおきくなっているかな?

 

     ちがう

     こーんなに おおきいんだ」

 

    「せんせい おいも かくから

     かみ ちょうだい

     えのぐ ちょうだい

     ふで ちょうだい」

                       -絵本より抜粋

 こうして、「お芋掘りしたかった!」と言う気持ちと「どんなお芋だろう」という子ども

たちの想像がどんどん膨らんでいき、絵に描かれた「おおきなおおきなおいも」が出来上が

りました。

  

 残念ながら私の保育の中からは、こんな豊かな実践記録は生まれませんでしたが、子どもたちと一緒にこの絵本を読んで、感動を共有することができました。雨が降ったことにがっかりし、できあがった「おおきなおおきなおいも」に歓声を上げて喜び、「いもらす1ごう」の描写にズッコケ、笑い、絵本の世界に入りこんで楽しんでいた子どもたちとたくさん出会うことが出来ました。思い出すと心が温かくなる、私にとって大切な宝物です。

 

 とりとめのない思い出話のようになってしまいましたが、さて、その後収穫しお芋がどうなったかと言うと、…。

 

風通しの良い日陰に吊るし、ハンモック状の網の上で干しています。4,5日乾かした後、通気性のよい箱に入れてしまうつもりです。カラスに狙われないうちに。

 

そして、後日。

焼き芋が大好きなお子さんがいらっしゃる予定なので、「手作りおやつ」として食べてもらえれば、こんな嬉しいことはありません。「いただきます」が上手に言えるお子さんですので、「いのち、いただきます」の思いを込め、自然の恵みに感謝し、一緒にいただこうと思っています。楽しみです!